白髪のメカニズムについて

白髪のメカニズムについて

年をとると白髪が生えてくる…。

 

単純な仕組みのようですが、実はこれまで白髪が生えてくるメカニズムははっきりと解明されていませんでした。

 

ストレスや加齢が原因になっているということは分かっていたものの、ストレスや加齢によって体の中でどんな変化が起こって、白髪が生えてくるのかは謎とされていたのです。

 

 

 

そんな老化現象の謎のひとつであった白髪のメカニズムが解明されたのは2009年。

 

東京医科歯科大学・難治疾患研究所の幹細胞医学分野の研究を行っているグループでは、すでに2002年に色素幹細胞を発見、この細胞が髪を黒くする役割を果たしていることを突き止めていました。

 

さらに2005年には、この色素幹細胞が加齢によってなくなることが白髪の原因であるとし、研究を続けていたのです。

 

色素幹細胞とは髪を黒くするメラニン色素をつくっている色素細胞の元となる細胞です。

 

30代半ば頃までは、この元となる色素幹細胞が自分自身を複製(コピー)して増え続けているため、作られるメラニン色素の量も多く、髪が黒々としています。

 

 

 

しかし、加齢や紫外線などによって、色素幹細胞が損傷を受けると徐々に細胞のコピーができなくなり、メラニン色素を作り出している色素細胞自体の数が減ってきてしまいます。

 

その結果、白髪が増えていくということが分かったのだそうです。

 

この画期的な研究結果は2009年にアメリカの科学誌に発表され、話題を集めました。

 

この研究グループはその後、人間の体内にある17型コラーゲンと呼ばれるコラーゲンが色素幹細胞を維持するはたらきをもっているという研究も発表しました。

 

このコラーゲンは人工的に作りだせるものではないため、サプリメントなどに配合させることはできないそうですが、白髪のメカニズムについては、まさに今いろいろな謎が解明されつつあるところなのです。

 

 

 

メラニン色素が髪の色をつける仕組みについても少し説明しておきましょう。

 

色素細胞は、毛根にある毛髪を作り出している毛母細胞の間に存在しています。

 

ここでメラニンが作られ、毛母細胞に届けられ、髪の毛の色が決まるのです。

 

メラニンが作られなくなると、毛髪の色がだんだん薄くなり、次第に白くなっていきます。

 

黒い毛髪の根元が白くなっているのは、その毛髪が成長期(髪が伸び続ける期間のこと)の間にメラニンが作られなくなってしまったということなのです。

 

 

 

話が専門的になってしまいましたが、簡単に言うと白髪が生えてくるのは「加齢や紫外線などの影響でメラニン色素が作られづらくなってくるため」といったところでしょうか。

 

こうした白髪のメカニズムが解明されたのが、いまからほんの数年前であることを考えると、白髪を抑える内服薬や育毛剤に配合できる成分が発見され、それが商品化されるのにはまだまだ時間がかかりそうです。